日本のARG的モード 謎解きゲーム「あんたがた」

「マジで全国10箇所少々に謎をバラまいた。」
その一言から始まったゲームが、誕生から3年目を迎えている(*1)

「あんたがた」と呼ばれるそのゲームは、大雑把に言えば「個人運営の非商業目的無料ARG」だ。
このゲームにはそれを運営する「ゲームマスター(以下GM)」が存在するが、
それらの殆どが「あんたがた」を経験した元プレイヤー達である。
企業のスポンサーも、商品を販売する事も無くARGを運営する事が何故出来るのか。
「初代のGM」であり「あんたがたの考案者」である人物の足跡を追って考察しよう。

関連サイト:
あんたがたのポータルサイト あんたがた普及委員会

(*1)既に「あんたがた」は4年目を迎えているというご指摘を頂いた

謎の挑戦者と、VIPPERの「あんたがた」

簡単に説明をすれば、このゲームは「赤い鳥」の様な宝探しゲームの一つだ。
予めGMが隠した宝物を、解答がその隠し場所を示している問題を解きながら回収していくという全国規模のオリテンテーリングを想像していただければ想像に易い。

このゲームが画期的なのは、その運営のしやすさだ。
プレイヤー達に「あめちゃん」と呼ばれる「あんたがたの考案者」は、自分と各地に住むネットゲームのフレンド数名だけでこのゲームを完成させた。
彼はそのゲームの開催告知に時間もコストも一切かけず、ただ「2ちゃんねる掲示板」(複数のBBSをカテゴライズし運営する日本のWEBサイト)の、その中でも特にお祭り騒ぎが好きな連中の集う場所、「ニュース速報(VIP)板」にスレッドを1つ作っただけだった。

彼は「新たな問題を提供するキャラクター」の変わりに、一つのシステムに目をつけた。
コンビニエンスストア「セブンイレブン」のコピー機の機能の一つ、「ネットプリント」である。
それはインターネットを介してネットプリントのサーバーに登録したデータを、各地のセブンイレブンにある端末で呼び出し、印刷する事が出来るというシステムだ。

そして「古代のアーティファクト」の変わりになる宝物として、
ネットプリントから登録した情報を呼び出すために必要な8文字の不規則な文字列を隠すことにした。
やる事は簡単だ、手ごろなガムテープに油性ペンで書き込み、それを日本のあちこちに貼り付けるだけなのだ。
遠隔地に居る友人に説明するのも簡単で良いだろう。
残念ながら、協力者には若干ユーモアを解する人物を選らばないと、テロリストの暗号かと勘ぐられ警察へ駆け込まれるかもしれないのが難点ではあるが。
このシステムの最大の長所は、開始から終了までプレイヤーだけでクリア出来る事だ。
プレイヤー達はキャラクターが情報を提示するまでの間イライラせずにすみ、
キャラクター達はいつ神からの呼び出しがかかるかヒヤヒヤしながらベッドに入らずに済む。

なんにせよ彼はやり遂げた。
それから、彼の残した最大の功績が芽を吹くまでにはそれほど時間がかからなかった。

そのゲームのプレイヤー数名が、そのゲームの続編を作り上げたのだ。
「あんたがた二番煎じ」と題打ったそれは脈々と代を重ね、いまや「十六番煎じ」を数える程に達している。
様々な「主催者」が自分の思うがまま味付けをして行く「あんたがた」の歴史。
私は、このムーブメント自体が一つのARGだと感じた。
尚最新のキャンペーンは2008年7月19日の開始を予定しているそうだ。
もしも興味がおありの方が居れば、以下の関連サイトを参照されたい。

あんたがたの関連リンク

あんたがたのポータルサイト あんたがた普及委員会

更新日時:2008年6月25日 18:48 | トラックバック(0)

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